別海フイールドとその周辺地域の鳥類相
(第2報)

羽幌町立天売小学校教諭 寺沢 孝毅

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  1. 調査期間
  2. 昭和63年4月30日より5月2日


  3. 調査日程
    1. Fig. 1 フィールド内略図および森林調査コース
      tera2-1
    2. 4月30日
      牧口森林公園(地涌の橋入り口)定点調査
      青年の家隣接森林定点調査

    3. 5月1日
      牧口森林公園(地涌の橋入り口)定点調査
      青年の家、同志の碑背後森林の調査
      当幌川沿い湿原、森林部の調査

    4. 5月2日
      牧口森林公園(地涌の橋入り口)定点調査
      池田ケ原の調査


  4. 調査結果

  5. Fig. 2  牧口森林公園における鳥の出現率
    (A:ハシブトガラ B:アオジ C:ゴジュウカラ D:シジュウカラ E:アカゲラ F:キバシリ G:オオジシギ H:その他)
    tera2-2
     別海フィールド内の各地点における調査結果を、以下に述べる(Fig. 2, Tab1e 1)。


    1. 牧口森林公園
       3回の定点調査を行った。4月30日は午後2時25分から1時間。小雨でやや風の強い状態の中実施した。5月1日(晴)は午前5時47分より1時間。2日(曇、霧)は午前6時22分より50分間定点調査を行った。
       この調査で出現した鳥は15種で次の通りである。
      ハシブトガラ、アオジ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、アカゲラ、キバシリ、オオジシギ、ベニマシコ、キジバト、ウグイス、アリスイ、トビ、カワラヒワ、ウソ、ヒガラ(以上15種、出現率の高い順)
       それぞれの鳥の出現率をFig. 1に示す。ハシブトガラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、アカゲラ、キバシリの留鳥が高い出現率となっている。また、出現した鳥の全てが、この付近で繁殖する可能性が極めて高い。


    2. 青年の家、同志の碑背後森林
       青年の家に隣接する森林の定点調査を4月30日(小雨)に、青年の家、同志の碑背後森林のラインセンサス調査を5月1日(晴)に実施した。その結果、観察された鳥を下に示す。
      トビ、アカゲラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、オオジシギ、アオジ、キジバト、ウグイス、カワラヒワ、キバシリ、オオセグロカモメ、コゲラ、不明タカ(以上14種、順不同)
       このうち、オオジシギのディスプレーフライトが、頻繁に観察された。また、青年の家のほど近いところに、トビが抱卯しているのが観察された。ナラやカシワ等の林に広がる薮では、ウグイスのさえずりが頻繁に聞かれた。オオセグロカモメは上空通過である。
       なお、出現率は牧口森林公園と類似していた。


    3. 当幌川沿い
       当幌川沿いの調査は5月1日(晴)に実施した。ここで観察された鳥の傾向は前述の二つの地域に類似しており、特記すべき事項を次に記す。
       青年の家から最も近い川沿いで、カワセミの巣を認めた。そこには営巣可能な崖地があり、付近に他に崖地がないことからそこで繁殖する可能性がある。また、他地域では観察できなかったミソサザイを川沿いの林で、キンクロハジロを河川上で、また上空を飛行するカルガモを認めた。
       当幌川はサケ、マス、イワナ、ヤマメ、イトウ、アメマス、ウグイ等の魚が豊富に生息する河川として知られている。したがって、こうした魚類を餌とし、道東を中心に生息する特別天然記念物の希少種シマフクロウが生息する可能作が高い。巣箱かけや餌付け等を行い、この種が生息するための条件を良好に整えることにより、フィールド内で繁殖させることも十分可能だと考えられる(視在でも繁殖しているかもしれない)。


    4. 湿原
       虹の道の両側に広がる湿原では、ノビタキ、ベニマシコが他地域に比べてよく目立った。また、処所にある潅木にはハシブトガラ、シジュウカラ、カワラヒワ等が観察できた。さらに、渡りの途中のツグミ、そしてアカハラやウグイスなども林との境界に普通に見られた。
       特記すべき点は、中道の島から湿原をはさんで国道沿いの林を眺望した時、樹上で休むオジロワシの成鳥を1羽確認した。たいへん体が白っぽく見え、かなり年数を経た個体だと思われる。フィールド付近で営巣している可能性がある。


    5. 池田ケ原
       5月2日(曇)の午前10時50分より30分間にわたって調査した。観察されたのは、オオジシギが5羽、アオジが6羽、ハクセキレイが1羽、ヒバリが1羽であった。ここで繁殖する種と思われる。


    6. その他
      フィールド管理棟裏に設置された餌台にはアオジ、シジュウカラ、ハシブトガラ、アカゲラ、ゴジュウカラ、シメ、ツグミ、アカハラが飛来していた。繁殖期が近づくにつれて、訪れる鳥は少くなるものと思われる。

    Tabl 1 春季調査で記録された鳥とその生息地域
    (A:牧口森林公園 B:青年の家、同志の碑背後森林 C:当幌川沿い D:湿源 E:池田ヶ原 F:その他)
    科・種名 ABCDEF
    <ガンカモ科>
     カルガモ
     キンクロハジロ
      

       
    <カモメ科>
     オオセグロカモメ
         
    <シギ科>
      オオジシギ





     
    <ワシタカ科>
     オジロワシ
     トビ
     

     

     

    <ハト科>
     キジバト



       
    <カワセミ科>
     カワセミ
      
       
    <キツツキ科>
     アリスイ
     アカゲラ
     コゲラ






        
    <ヒバリ科>
     ヒバリ
        
     
    <セキレイ科>
     ハクセキレイ
       


    <ミソサザイ科>
     ミソサザイ
      
       
    <ヒタキ科ツグミ亜科>
     ノビタキ
     アカハラ
     ツグミ



      


     

    <ヒタキ科ウグイス亜科>
     ウグイス


     
      
    <シジュウカラ科>
     ハシブトガラ
     ヒガラ
     シジュウカラ












      
    <ゴジュウカラ科>
     ゴジュウカラ



       
    <キバシリ科>
     キバシリ
     
        
    <ホオジロ科>
    アオジ





     
    <アトリ科>
     カワラヒワ
     ベニマシコ
     ウソ
     シメ
















     



    <ハタオリドリ科>
     スズメ
         
    <カラス科>
     ハシブトガラス



       


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