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このページの写真は、委嘱研究員・福原幸昭氏 撮影

北海道研修道場における野鳥観察結果
〜冬季間〜



北海道研修道場野鳥を守る会
(代表:谷川博孝氏)


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  1. 観察期間
  2. アカゲラ  昭和63(1988)年1月11日から同年4月10日まで。


  3. 観察方法
  4.  北海道研修道場管理棟の脇に設置された2ヶ所の餌台に飛来する鳥を、第3北海道道東圏男子部野鳥観察グループ36名が、双眼鏡などを使用して観察した。


  5. 観察地点の状況
  6.  観察のポイントである餌台は、管理棟から約5mほど離れた裏庭に設置されており、常時ヒマワリやトウモロコシの種子を置いておいた。 さらに、豚の脂肪を金網で包み、餌台の背後にある林の梢と地面との間に、針金で地上約2mの宙に浮かせる状態で設置した。 双方とも管理棟のベランダから観察しやすい場所にある。
     また、管理棟正面の庭にも餌台を設置した。


  7. 観察結果
  8. ゴジュウカラ  観察を行った期間中に、21種の鳥を記録することができた。(表1 参照)
     頻繁に餌台を利用したのは、アカゲラ、コゲラ、ツグミ、ハシブトガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、アトリ、スズメ、ミヤマカケス、ハシブトガラスであった。 このうち、ハシブトガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、スズメ、ハシブトガラスは、特に飛来数が多かった。
     これらの種は、周年生息する種である。 アカゲラ、コゲラ、ミヤマカケスも周年生息する種であるが、餌台に飛来する時は1〜2羽の場合がほとんどであった。
     ウソも周年この地域に生息するといわれるが、1月31日に一度観察されただけであった。
     ツグミ、アトリは冬鳥としてこの地方を訪れ、両種とも2月に入ってから餌台に姿を見せた。
     オオハクチョウ、オジロワシ、トビは餌台を利用することは全くなく、上空を通過するときに記録されたものである。 これらの鳥は、研修道場周辺で越冬し、トビはもちろんのこと、オジロワシも道場内の樹上で観察されることは珍しくない。
     フクロウ、オオアカゲラ、トラツグミ、コガラ、ヤマガラ、ホオジロの記録はいずれも一度であり、渡来時期や観察状況等を考えると疑問点が残るので、今後更に継続的な観察と記録の蓄積が望まれる。


    表1−北海道研修道場餌台に飛来した鳥

    No.種類1234
    1オオハクチョウ      *   *
    2オジロワシ *         
    3トビ       *   
    4フクロウ         * 
    5オオアカゲラ      *    
    6アカゲラ *    **** 
    7コゲラ  **  ** * 
    8トラツグミ      *    
    9ツグミ    * ** **
    10ハシブトガラ **** *****
    11コガラ        *  
    12ヒガラ    *   *  
    13シジュウカラ **** *****
    14ヤマガラ    *      
    15ゴジュウカラ **** ** * 
    16ホオジロ       *   
    17アトリ      *****
    18ウソ *         
    19スズメ  *** ** **
    20ミヤマカケス ** *  *  *
    21ハシブトガラス **** *****


  9. 今後の展望
    1. 観察の継続
    2. ハシブトガラ  餌台が利用されるのは、主に秋季から冬季にかけての非繁殖期である。 この期間に重点をおき、観察を継続することは、研修道場周辺地域の鳥類相を知るために不可欠であり、こうした観察結果の蓄積が、飛来する鳥たちの特徴や習性を知るために大変役に立つ。
       ヒマワリやトウモロコシ等の栽培を行うことにより、冬季間鳥たちに与える餌を確保することも、今後の重要課題の一つである。


    3. 植樹と水場の設置
    4.  野鳥と樹木は、切っても切れない関係にあることは言うまでもない。
       樹木は、野鳥にとっては生息環境として、ねぐらとして、避難場所として、餌として等、多様な役割を果たしている。
       管理棟裏の林は、幅7m、長さ20mほどと小さく、しかも孤立したものであるため、環境は単純である。 観察ポイントである餌台は、管理棟と林の間に位置している。
       餌台周辺に実のなる樹木を植樹することは、環境を多様化するばかりではなく、樹木を食物としたりすみかや隠れ場所とする昆虫類や小動物を野鳥の餌として供給したり、樹木自身が実をつけて野鳥に餌を供給するという、大きな二つの役割を果たすことになる。
       以下に、野鳥が好んで食べる実をつける樹木を示す。

         イチイ(イチイ科)
      イボタノキ(モクセイ科)
      キハダ(ミカン科)
      クサギ(クマツヅラ科)
      サルトリイバラ(ユリ科)
      ズミ(バラ科)
      ナナカマド(バラ科)
      ニシキギ(ニシキギ科)
      ミズキ(ミズキ科)

       野鳥にとって水は飲料水としてだけではなく、身体を清潔に保つための水浴び場、夏の高温時の体温調節の場として重要である。 特に、冬季間中はほとんどの水場が結氷する研修道場周辺は、野鳥たちにとって不凍の水場がたいへん貴重となる。
       水場を設ける場合、その回りからすぐ上まで樹木が茂っている場所や、すぐ建物がある場所よりも、ある程度周囲が開けている場所の方が良い。 これは、利用する鳥にとって見通しがよくて、外敵から襲われる脅威から逃げることができるからである。 外敵が早めに発見できるような見通しのきく場所がよいからといって、林や木から遠く離れていたのでは、ウグイスのように藪に住み、林や藪から出ることの少ない鳥の利用は期待できなくなる。 できることであれば、林の境目など、樹木の茂った場所と開けた場所との境界線上に設けると、より大きな効果が期待できる。


    5. 巣箱の設置
    6. キビタキ  研修道場周辺には、巣箱を利用する鳥が数多く生息するため、巣箱をかけて繁殖を援助することで、野鳥を保護することができる。
       巣箱を利用する鳥は、樹洞や木の穴、岩・崖の隙間などに巣を作る鳥に限られている。
       日本産鳥類のうち巣箱を利用するのは、アオバズク、フクロウ、アカゲラ、アリスイ、シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、キビタキ、キセキレイ、ハクセキレイ、ムクドリ、コムクドリ、スズメ、ニュウナイスズメ、オシドリ、ブッポウソウなどである。 このうち、研修道場周辺で繁殖するものは、フクロウ、アカゲラ、アリスイ、シジュウカラ、ヒガラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、キビタキ、ハクセキレイ、ムクドリ、コムクドリ、スズメなどである。
       巣箱をあまり多くかけすぎると、特定種が殖えて他の種を圧迫することも考えられる。 したがって、巣箱をかける時に留意しなければならないことは、一種類の巣箱を多くかけるのを避け、繁殖期には縄張りを主張する習性を考慮して、同じ種類の巣箱をすぐ近くにかけないようにすることである。 一つが利用されても、あとのものは利用されない結果となるからである。
       野鳥の習性を学習し、利用度の高い巣箱かけを行い、巣箱公害とならないように留意することが必要不可欠である。






*補足1−野鳥の給餌について



 道東圏男子部の手により、野鳥観察開始以来、毎日、守る会のメンバーが交代で、野鳥が食べた餌の量の記録や補給を行ってきました。
 その結果、給餌開始から6月7日現在で、下記のような量となりました。

餌の種類及び食べた量

ヒマワリの種51kg
脂肪5kg
リンゴ一時的に給与
ミカン

 リンゴ・ミカンについては一時的に給与しましたが、全部食べました。 量については記録していませんが、給餌の日数が経つにつれ野鳥の数も増えてきており、頻繁に飛来してきています。
 当初、冬場に限ってのみ給餌する予定でしたが、四季を通じてヒマワリの種だけは与えていきたいと考えています。
 今後とも、地元男子部が一丸となって、更に多くの野鳥が飛来してくるようがんばって参ります。





*補足2−野鳥観察の経緯について



昭和63年1月7日以前 昭和62年秋、聖教新聞社中根記者が来研の折り、簡易な餌台を作り、菅原管理人が日常の給餌を行っていた。
昭和63年1月7日 聖教新聞に、三浦二郎氏の記事が掲載される。
内容は、野付半島と研修道場周辺の自然と野鳥の生態について。
この記事を読み、冬季間、多くの野鳥が餌不足により多数死亡することを知る。
そこで、地元青年部が中心となって、冬季間の野鳥の餌付けを行うことを決め、創立者にご報告。

この日より、地元の創価班、牙城会のメンバーで野鳥の観察を行う。
野鳥に与える餌は、ヒマワリの種と脂身。

昭和63年1月8日 創立者より、餌代と、餌付けのメンバーに創価大学のタオルとテレフォンカードをいただく。
昭和63年1月12日 阿戸第3道青年部長のもと、別海野鳥観察班の結成式を行う。

この頃、カラス対策について、委嘱研究員阿部氏の助言を受ける。

昭和63年1月26日 平沼方面男子部長の手で、給餌台を2基設置する。
昭和63年2月14日 1.5リットルのポリ容器型自動給餌器を設置する。
昭和63年3月13日 与える餌に、リンゴを追加する。
昭和63年3月22日 給餌台を、2基追加して設置する。

現在、21種の野鳥の飛来を確認した。(上記、表1 参照)


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