別海フィールド 第1回植生・野鳥総合調査


8月31日記事 及び 北海道版9月2日記事

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北海道研修道場

創価大学・学園合同 第1回植生・野鳥総合調査


自然教育、学術研究に貴重な環境

湿原の保護など 今後の課題も意見交換


<聖教新聞 1988年8月31日> より引用 (写真を含む)



植生調査  創価大学付属自然植物園・創価学園付属野鳥研究所合同の「第1回植生・野鳥総合調査」が25、26日にわたり北海道別海町の北海道研修道場で実施された。
 これには、北海道大学大学院環境科学研究科長・教授の伊藤浩司氏、日本野鳥の会理事の三浦二郎氏、主催者の木全力夫創価大学教授、鈴木利博創価高校教頭(ともに準備委員)らが参加。 貴重な自然が残されている研修道場内の植生、鳥相について幅広い調査を行った。
 調査団は、植生の概観を把握するため、 (1)敷地のほぼ3分の1を占める湿原 (2)湿原内の中島と牧口森林公園の森林 (3)国道に平行して広がる地域 (4)敷地の南側の森林と湿地帯 (5)当幌川周辺の河畔林、の5地域を視察。 それによると、
(1)は中層化しつつある低層湿原で、ヤチボウズの発達が顕著。 ヤチハンノキ、ヨシ、ヤチヤナギ、ヤチスゲ、ツルコケモモなどで構成。
(2)はミズナラとエゾミヤコザサを中心とした群落。
(3)はハンゴンソウやヤマハハコ、エゾトリカブト、エゾヤマハギなど道東地方を代表する植物が豊富。
(4)はカシワ、ミズナラなどの高木が中心。ハルニレやシラカンバなどもみられる。 地表にはエゾミヤコザサが密生。湿地帯はヨシ、ミズバショウなどが優占する沼沢地。
(5)にはヤチダモ、オノエヤナギ、ヨシ、ハンゴンソウ、スゲ、ミズバショウが広がっていることが分かった。
 また、伊藤教授の指導で方形区法による植生調査(10m四方)も行われた。
標識調査  一方、早朝からは三浦氏を中心に鳥類センサス(調査)を実施し、17種類の野鳥を確認。 更に、山階鳥類研究所標識調査員の資格をもつ同氏と阿部嗣氏がハシブトガラ、ビンズイ、アオジ、アリスイの4種の野鳥の標識調査(バンディング)を行い、野鳥の識別、鳥体測定の方法、野鳥のわたりなどについて説明を受けた。
 調査後、こうした豊かな自然環境を人間教育にいかに活用していくかを検討。 自然観察路・木道設置の考え方、湿原の保護、タンチョウの餌づけ、今後の調査・研究のテーマなどについて活発に意見が交わされた。
 伊藤教授は「最近、森林や湿原が姿を消しています。 二次性とはいえこれだけの自然林が手つかずで残されていることは学術的に価値がある。 湿原も大規模なので自然教育や学術研究に大いに役立つでしょう」と自然植物園・野鳥研究所の開設構想に期待を寄せていた。


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タンチョウ4
タンチョウ・エゾシカ・シマリスの写真は、
委嘱研究員・福原幸昭氏の撮影

創価大学・創価学園合同

第1回植生・野鳥総合調査


自然林・湿原が広がる研修道場を視察

自然教育への活用も検討


<聖教新聞北海道版 1988年9月2日> より引用



エゾシカ2


 「豊かな自然環境を人間教育の教室に」−−こうした視点から昨年8月、開設構想が発表された創価大学付属自然植物園・創価学園付属野鳥研究所。 この施設の準備委員会では、これまで現地調査や野鳥研究サマーセミナー等を実施し、着実に準備を進めてきた。 今回、創価大学・創価学園合同の初めての本格的な学術調査となる「第1回植生・野鳥総合調査」が別海町の北海道研修道場で実施された(8月25、26日)。 ここでは、その概要を紹介する。



シマリス  「第1回植生・野鳥総合調査」は、北海道大学大学院環境科学研究科長・教授の伊藤浩司氏と日本野鳥の会理事の三浦二郎氏を中心に進められた。
 主催者側からは木全力夫創価大学教授、鈴木利博創価高校教頭(ともに準備委員)ら7人が参加。 一行は広大な自然林と湿原が広がる北海道研修道場内の植生の概観をつかむため、視察・調査を行った。
 植生調査に歩いたのは (イ)敷地のほぼ3分の1を占める湿原 (ロ)湿原内の中島と牧口森林公園の森林 (ハ)国道に平行して広がる地域 (ニ)敷地の南側の森林と湿地帯 (ホ)当幌川周辺の河畔林、の5つの地域。
 その結果によると、森林は全体的にカシワやミズナラを中心とした落葉広葉樹林が広がり、ほかにもハルニレ、シラカンバなどもみられる。 これは道東地方の特有の森林相が保存されていることを示す。
 湿原は中層化が進む低層湿原で、ヤチハンノキやヤチヤナギ、ヨシ、ヤチスゲ、ツルコケモモなどがみられる。 ヤチボウズの発達も進んでいる。
 敷地の南側のに広がる湿地帯はヨシ、ミズバショウなどが広がる沼沢地であることが分かった。 また、一行は伊藤教授の指導で方形区法の植生調査(10m四方)を実施。 その区域はハルニレが大半を占める林であることが判明。 地表はエゾミヤコザサが優占し、シャク、ヤマウドなどもみられた。
 鳥類センサス(調査)は、早朝から山階鳥類研究所の標識調査員の資格を有する三浦氏、阿部嗣氏を中心に行われ、17種類の野鳥を確認。 また、両氏はバンディング(標識調査)を実施し、野鳥の識別、鳥体測定の方法などについて説明した。
 一行はこうした視察・調査を終えて、この研修道場の豊かな自然が今後、ますます重要な価値をもつことを実感。
 自然環境を教育、学術研究に活用していくための課題を検討した。 主に (1)自然観察路と木道の設置の考え方 (2)自然環境、特に湿原の保護 (3)研修道場内でのタンチョウの餌づけ (4)今後の調査・研究のテーマ、などについて活発に意見が交換された。

banding1 banding2
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