第5回 創価学園サマーセミナー

九州・霧島

フィールドには素晴らしいサイン(大自然の置き手紙)がいっぱい!



<聖教新聞 1992年8月6日> より引用 (写真を含む)


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 創価学園野鳥研究所の設置が予定されている九州・霧島フィールドでの第5回学園サマーセミナー(末広芳広団長)は、7月31日から4日までの5日間のカリキュラムを修了した。 セミナーには、東京、関西の中学・高校の生徒40人が参加。 雄大な大自然を“教室”に学園生が環境と人間の共生などを伸び伸びと学ぶ有意義なものとなった。



ロマンの営み

“緑の月世界”(霧島)の美を永遠に

霧島連山
霧島連山の主峰・韓国(からくに)岳を望み、暖・温帯林の植相、火山活動による地形などを学ぶ(えびの高原・硫黄山で)
 「ワァー、きれい!」「疲れが吹き飛ぶようだ」−−霧島連山の北西に位置するえびの高原での観察会(2日目)。 白鳥山の山頂付近や硫黄山に立った時、生徒たちは、涼風を受けながら、美しく雄大な霧島の大自然を前に、何度も歓呼の声を上げた。
 一般に自然観察では、動植物の個々の種を調べることと同時に、フィールドの全景を眺望し、地形、植生、人間生活など全体観に立った観察を通して、自然保護への意識を高揚することが重要であるといわれる。
 この日、生徒たちは、暖帯・温帯の植物相がまじる同高原の垂直分布、火山作用による植物や水質への影響など、大自然の営みに興味を示し、講師陣に質問を浴びせていた。

講義から

 霧島連山は主峰・韓国(からくに)岳と高千穂峰を中心に25座の火山群で形成され、大小の火山湖がコバルトブルーなど様々な色に水面を輝かせ散在しています。 雨量は多く森林が発達しており、上空から見ると、まるで月面のクレーターが緑と水で覆われたような美しい姿をしています。 ここでは、豊富な動植物が確認されています。
(「霧島の自然」=自然観察指導員・谷山義則さん、中野シゲ子さんほか)



発見の喜び

“目”で確かめた豊富な植物相

 林の中に入って生徒たちが関心を示したのは、まず樹木や草花の「種名」だった。
 「今まで、何気なしに見過ごしていた植物の一つ一つに名前がある。 目の前にある草花の名を“その場”で知るのが、とてもうれしかった」との声が多い。
 4日目の3時間の散策でもそれぞれが約50種の花を確認できた。 宿舎に帰った後は、皆で文献と照合するとともに、花のつくりや葉の形などをスケッチ。 見て、描いて、話し合う−−その作業のいずれにも、植物の特徴を多角的に自分の“目”で“発見”する喜びがあった。

講義から

 植物の名は、多くは花・葉・実の形、自生する姿、人間や環境とのかかわりなどに基づいて名付けられています。 霧島では935種が確認され、「キリシマ」のつく植物が16種あります。 標高1,200m付近にはミヤマキリシマの大群落が見られます。
 私は植物の研究で三十数年の歳月を費やしてきました。 これは私の誇りであり、生きがいです。 若い皆さんは、セミナーの経験を生かして、何でもおう盛に学び、一つの分野で卓越した人に成長してください。
(「霧島の植物」=植物研究家・杉本正流さん)



「共生」を学ぶ

野鳥が教えてくれた“心優しさ”

探鳥会
「ほら! あそこにいるよ」−−
双眼鏡を手に、フィールド内での探鳥会
 空を渡る鳥に国境はない。 春は北へ、秋は南へと多くの鳥が日本へ渡るが、霧島はその「鳥の道」にあたるという。
 セミナーでは、毎早朝、探鳥会を実施。 双眼鏡を片手に、朝もやの林に足を運び、鳴き声を手がかりに空の“友だち”を探した。
 巣づくりやえさ集め、子育ての仕方など、野鳥の“こまやかさ”を感じさせる生活ぶりも学んだ。
 「今いる自分たちの場所が、はるか数千kmのかなたから飛来し、一時の休息をとる野鳥にとって過ごしやすいところであってほしい」−−そんな自然との共生を願う気持ちが、巣箱づくり(4日目)にも力を入れさせたようだ。

講義から

 霧島には約130種の野鳥が生息しており、その内、約半数は渡り鳥です。 キビタキ、アカショウビン、オオルリ、サンコウチョウ、ヤイロチョウ、留鳥のクマタカなど比較的珍しい種も見られます。
 アカショウビンなどは、春に南から渡来し、夏を霧島等で過ごして繁殖し、秋になると親鳥や巣立ちした若鳥が南へ帰ります。 私たちが身近な場で野鳥を守ることは、より大きな視点でいえば日本はもちろん南北周辺域の鳥を守ることにつながっていくのです。
(「霧島の野鳥」=日本野鳥の会会員・石井久夫さん)


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