

創価大学付属自然植物園と創価学園付属野鳥研究所の開設が予定されている創価学会北海道研修道場内の植生を見る機会に恵まれた。
この自然は将来にわたって継承されるべき偉大な自然資源であるというのが率直な印象であり、筆者の結論である。
この植生はかつて道東の低地や緩やかな丘陵地を覆っていた湿原や森林の名残(なごり)であり、遺産である。
それは所々に見られる年を経た太い樹幹の名残をとどめているカシワや、ミズナラや、
ここではいまだ見出されていないけれど、周辺の湿原に見られる稀産種ヤチカンバの存在などが物語っている。
この森林や湿原の生態系を研究することは、未知の宝を掘り起こすに似た興味と興奮を覚えるが、
それにもまして鳥の囀(さえず)りや風の囁(ささや)きに耳を傾けながら、
しっかりと道東の大地を踏みつつ散策の小径(こみち)を逍遙(しょうよう)するときは、
都会の喧噪の中では得られない創造的な思索の喜びを味わうことができるであろう。
