- 実施日
2002年7月28日(日)〜7月30日(火) 2泊3日
- 引率者
鈴木所長、小森研究員(東京学園)、形山研究員(関西学園)
- 生徒参加者
東西学園より生物部の生徒を中心に、8名(東京5、関西3)
- 指導講師
中村心一氏(長野県自然観察インストラクター、下諏訪町文化財専門委員)
- 宿泊先
ロベンドヒュッテ(民宿、3食付き)
- 生徒の感想
創立者池田先生の激励を頂いて実施できた喜びと、指導講師中村心一先生の人柄、見識の深さなどに生徒は感嘆しました。地元の方々の温かな歓迎と協力、宿舎の家族的な雰囲気に感謝して、以下に、生徒たちの感じたままを報告いたします。
- この度、霧ヶ峰フィールドワーク学習セミナーに参加させていただき、「日本の環境問題の何たるか」という点を大変考えさせられました。草原や湿原という特異な地形に、本来ないはずの帰化植物がどんどん進入している現状を目の当たりにするとともに、ヒュッテの方々を初め、地元の方々の環境保護の意識の高さに驚かされました。霧ヶ峰の自然が破壊される原因の重要な部分を、訪れた者のモラルが占めているという現実に対し、環境問題は生物的問題のみならず、社会的問題、特に人の心の問題であることを痛感いたしました。
(高2 青山正志)
- この度の研修では、長野青年研修道場の小林事務長、婦人部の方々など多くの人の歓迎をうけ、本当に感謝しています。植物観察では、中村心一先生という方にお世話になりました。花の名付けられた由来から生態、特徴などとても有意義なお話を伺うことが出来ました。霧ヶ峰は、今問題になっている観光と自然保護のジレンマを抱えています。この問題は、研修のメインテーマの一つだと思います。でも難しくて、一言で結論が出せる問題ではないと思います。霧ヶ峰の場合は、人の力によって今にいたっている自然なので、現状を保ちたい場合は、人間が管理していかなければならないと考えます。今後、後輩たちが、このような研修を通して自然の大切さ、厳しさを学んでくれることを祈っています。
(高2 増田吉兼)
- この度の、霧ヶ峰の2泊3日の研修に参加して、自分が「自然保護」という言葉について大きな取り違いをしていたのだと気づきました。研修に参加する前は、自然環境を守るには、ありのままにしておくことが、重要であると考えていました。霧ヶ峰研修道場とその人たち、ヒュッテのご主人、そして植物の名前だけでなく生態や特徴、由来など様々な角度で教えていただいた中村先生と触れ合って行く中で、自分の抱いていた「自然保護」とは、単なる「自然ほったらかし」であったことを痛感しました。霧ヶ峰という自然形態を保っていたのは、ある程度人為的な働きによるものだということを知ったときは、大きな衝撃を受けました。保護を本当に考えるときは、自然をそのままに放って置くのではなく、その対象の元の状態、それも歴史面から生物面からといろいろな観点から分析して、その姿がほんとうによいものであるかを判断し、そして求める状態を保ち続けるよう働きかけてゆくものだと思いました。この3日間を参加して感じたことは、自分たちは、全く様々な場所で支えられ、様々な人たちに温かい励ましを頂いたことです。最後になりましたが、そうした陰に陽に支えていただいた人たち、研修道場の小林事務長、平出ご夫妻、地元の会員の方々、そして数々の激励をしてくださった創立者に心から御礼申し上げます。
(高2 高橋昌城)
- 高層湿原は、本当に美しいです! 広くて清らかで、都会にはないものが沢山あります。長野青年研修道場の皆さん、ヒュッテの皆さん、中村先生と沢山の人たちにお世話になりました。ほっとすることの出来る温かな雰囲気の中で、勉強できました。取りたての野菜などあらゆるものが大変おいしかったです。植物の名前も沢山覚えました。とても充実して、とても楽しかったです。
(高2 藤原啓子)
- 足下から地平線まで自然以外何ものもない風景にまずとても感動しました。学園の周りにも自然は沢山あるけれども、こんなに広大な自然は滅多に味わうことは出来ません。また、青年研修道場の方々も、ロベンドヒュッテの方々もとても温かく迎えてくださり、とても安心しました。道場もとても広くて、初日には、関西校メンバーが到着するまで散歩したり、テニスをしたり、2日目には、林に分け入って植物の採集をしたり、目一杯楽しみました。八島湿原はとても広大で、美しかったです。約1万年かかって今の状態になったということは、人間がちゃんとした文明を持つ前から時代を経てきたということです。これを考えると人間がどれだけ小さいかを実感しました。そんな人間が、その自然を破壊する力を持ち、事実、破壊しています。私は、絶対にこの自然をなくしたくありません。それを今回は、強く強く思いました。池田先生から温かい激励、そして湿原や草原からも沢山教えてもらいました。本当に楽しかったです。
(高2 江面伸江)
- 池田先生、温かい激励を本当にありがとうございました。待ちに待った霧ヶ峰での研修は、新しい発見と直面する問題を身近に考えることが出来ました。28日の夜、みんなで霧ヶ峰のことについて話し合うことが出来ました。ヒュッテのご主人の保護と利用の問題など率直にお話下さいました。それだけに難しい問題であることも分かりました。29日は、高層湿原や普段見たり触ったりすることが出来ない植物を多数観察することが出来て本当に良かったです。様々な方々にお世話していただき、沢山の方々に見守られての研修となりました。今回の研修で、一度破壊された自然は、もう二度と元には戻れないということ、自然とともに生きていくということの難しさを知りました。まだまだ知らない事も一杯ですが、これから勉強して、今回学んだことをどこかで生かしていきたいです。小さな目先にとらわれて、汲々と生きるのではなく、この霧ヶ峰の様に大きな優しい人になりたいです。感謝の気持ちを忘れずにしっかりと勉強して、力を付けてまいります。
(高3 片桐麻衣)
- 霧ヶ峰を散策して、沢山の植物を見、中村先生にオミナエシやシロツメクサなどの、面白い話しや由来などを聞き、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。大自然の中で、草木の匂い、野鳥の声、川のせせらぎなど自分の肌で感じた最高の一時でした。宿舎では、温かい人たちばかりで歓迎していただき、気持ち良く過ごせました。今回の研修では、自然の素晴らしさとともに、沢山の方の温かさ、優しさを感じることが出来、感謝の気持ちで一杯になりました。ありがとうございました。
(高3 池田幸恵)
- 池田先生、沢山の温かい激励に感謝します。八島湿原をはじめ、豊かな自然に囲まれて、本当に清々しい気持ちになれました。研修道場内のミズナラなどの落葉広葉樹林で、比高差50mの斜面を下ったり、植物標本づくりなど、日頃体験できない事が出来て良かったです。ロベンドヒュッテの方々や研修道場の方々、そして地元の方々の真心に感動しました。この体験は、全て陰で色々、私たちが楽しめるように、働いてくださった方々がいなければ出来ませんでした。こういう方々の事を忘れずに恩が返せるようにこれからも努力し続けてまいります。
(高3 川戸雪絵)
- 採集できた植物
(長野青年研修道場内 2002.7.29) 順不同
ヤマブキショウマ、タガネソウ、コバノイチヤクソウ、ミヤマニガイチゴ、キオン、モミジバハグマ、アオスズラン、ヤブレガサ、ヤブハギ、フシグロセンノウ、キツリフネ、フタリシズカ、カワヤリ、オニシモツケ、ヤマアジサイ、ノリウツギ、マユミ、ミヤママタタビ、クサボタン、ムラサキシキブ、アブラチャン、バイカウツギ、クロモジ、ダンコウバイ、ツリフネソウ、ミズナラ、リョウブ、イタチササゲ、ハナチダケサシ、ツノハシバミ、ホソバノキリンソウ、カラマツソウ、サワフタギ、キケマ、カンボク、ニシキウツギ、ヤマブドウ、カシワ、オニツルウメモドキ、ミズキ、クサコアカソ、ズミ、ホオノキ、キンミズヒキ、ゴヨウアケビ、エンコウカエデ、ツリガネニンジン、タカトウダイ、レンゲツツジ、クサボケ、イタドリ、ワラビ、マルバハギ、カワラナデシコ、オカトラノオ、オオバギボウシ、ヤマネコヤナギ、ノアザミ、ヤマハハコ、シラカバ、コマツナギ、アレチマツヨイグサ、クサフジ、ヒョウタンボク、ツルウメモドキ、ネジバナ、ヒメジオン、不明3
(70種)
- 写真記録
(形山委員撮影)
(写真1)霧ヶ峰・車山のニッコウキスゲ
ビーナスラインが、今春より無料になって、オーバーユースの問題がより深刻になった。
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(写真2.3)中村心一先生の指導で、踊場湿原の現状を視察する。
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(写真4.5)落葉広葉樹林の植生調査・標本採集を行う。
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(写真6)霧が峰の歴史と保護について、ロベンドヒュッテのご主人を囲んで懇談。 |

(写真7)採集した標本 |
(写真8.9)標本作成
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(写真10)お世話になりました。 |