
第3巻第4号 (通巻第12号)
2004年2月11日 発行

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![]() ヤマガラ(1997年11月) |
![]() アカショウビン(1997年6月) |
![]() サンショウクイ(2003年8月) |
![]() ソウシチョウ(1998年8月) |
![]() キセキレイ(1998年8月) |
![]() コゲラ(1998年8月) |
![]() エナガ(1998年8月) |
![]() ホオジロ(2003年8月) |
![]() ノゴマ(1997年11月) |
![]() ハイタカ(1997年11月) |
最終報告をするに当り、野鳥リストをみると相変らずカラ類の出現頻度が高く、特にヤマガラ、シジュウカラが調査のたびに必ず出現している。他にヒヨドリ、メジロ、ウグイスなど留鳥が多数生息して個体数も多い。
ちなみに霧島山系の鳥類は、霧島山総合調査報告書によると12目29科61種が報告され、最近の宮崎県総合博物館の調査によると17目46科162種が記録されている。霧島フィールドも調査が進めばそれに近い結果が期待される(但し本フィールドは湖沼がないので水鳥の記録はでないと思う)。
確認された全種について、代表的な種を季節型ごとに説明すると次の通りである。
<留鳥>
キジバト、ヒヨドリ、ウグイス、ホオジロ、カワラヒワなどが観察され、エナガ、メジロ、コゲラ、カラ類の混群もよく見られる。特にカワガラスとヤマセミは特徴的で、カワガラスは渓流にすみ、浅い水中にもぐり水生昆虫を餌としてあさり、水に濡れても平気で渓流の上下流に向って直線的にとぶ。ヤマセミは渓流や湖沼付近に生息し樹上にとまり流れの中の魚を主食とし水中にとび込んで魚をとらえる。「キャラッ、キャラッ」と独特の声で鳴く。
<夏鳥>
オオルリ、キビタキ、アカショウビン、カッコウ、ホトトギスなどで、特にオオルリ、アカショウビンは数も多く特徴のあるきれいな鳴声を聞かせてくれる。オオルリは繁殖が確認されその美声が渓流ぞいに聞かれ、夏の風物詩となっている。樹上生活型で雄は巣の近くの高い見通しのよい樹梢にとまり、ほぼ一定の場所で美しい声でさえずり続ける。ヒタキ科の習性というか、虫を捕えるとまた同じ場所にもどってくる。
<冬鳥>
この時期はフィールドが一段と賑やかとなり、沢山の冬鳥が集まってくる。ツグミ、アカハラ、シロハラ、ジョウビタキ、ルリビタキのほかに、アトリ、マヒワの大群、ミヤマホオジロ、アオジがよくみられる。ツグミの仲間は10月中旬より4月上旬まで滞在し、冬の目玉であるミヤマホオジロは単独または4〜5羽の小群で、主として地上で雑草の種子などをあさり、アオジも地上で餌をさがし暗い灌木の茂みにすみ、両者とも春の渡りの時に「さえずり」を聞くことができる。
大体の概略は以上のとおりであるが、特に目立つ鳥種といえばハイタカ、サンショウクイ、コガモ、ノゴマである。ハイタカは渡りの時に牧口庭園で観察され、ノゴマも渡りの途中の個体を1回だけ観察できた。コガモは採餌の帰途フィールド上空を通過したものである。特に注目に値するのはサンショウクイで、環境省の鳥類レッドリスト絶滅危惧II類(VU)にあげられ、参考書等によると夏鳥として南のほうから日本に渡ると記載されているが、ここでは常時観察され一年中みかけることができる。地球温暖化の影響とは断定できないが、亜種であるリュウキュウサンショウクイ(南九州に留鳥として分布)も観察できたし、どちらかといえばサンショウクイの観察例が多いので南九州は特別の分布なのか理由は定かではないが、貴重種であることはまちがいない。観察していないので何ともいえないが、恐らく繁殖しているのではと推察している。
タカ目 FALCONIFORMES
タカ科 ACCIPITRIDAE
キジ目 GALLIFORMES
キジ科 PHASIANIDAE
ハト目 COLUMBIFORMES
ハト科 COLUMBIDAE
カッコウ目 CUCULIFORMES
カッコウ科 CUCULIDAE
アマツバメ目 APODIFORMES
アマツバメ科 APODIDAE
ブッポウソウ目 CORACIIFORMES
カワセミ科 ALCEDINIDAE
キツツキ目 PICIFORMES
キツツキ科 PICIDAE
スズメ目 PASSERIFORMES
ツバメ科 HIRUNDINIDAE
セキレイ科 MOTACILLIDAE
サンショウクイ科 CAMPEPHAGIDAE
ヒヨドリ科 PYCNONOTIDAE
モズ科 LANIIDAE
カワガラス科 CINCLIDAE
ミソサザイ科 TROGLODYTIDAE
ツグミ科 TURDIDAE
チメドリ科 TIMALIIDAE
ウグイス科 SYLVIIDAE
ヒタキ科 MUSCICAPIDAE
エナガ科 AEGITHALIDAE
シジュウカラ科 PARIDAE
ゴジュウカラ科 SITTIDAE
メジロ科 ZOSTEROPIDAE
ホオジロ科 EMBERIZIDAE
アトリ科 FRINGILLIDAE
ハタオリドリ科 PLOCEIDAE
カラス科 CORVIDAE
- 学名は二名式、標準和名は種を単位とした。
- 記載内容は、通し番号、( )内の数字は「日本鳥類目録改訂第6版(2000)」の番号を示し、標準和名、学名の順に記入した。
以上
| ※ | 石井久夫委嘱研究員(宮崎県高原町在住) 創価学園野鳥・自然環境研究所準備委員会発足以来霧島フィールドの野鳥調査に携わる。日本野鳥の会会員(宮崎支部)、えびの高原パークボランティアレンジャーの会会長。元県立高校教諭。 |
