
第2巻第4号 (通巻第8号)
2003年2月11日 発行

| (1) 衣服の汚れと洗剤の種類と使い方 | … | 4時間 | |
| 1. 洗剤の種類 | (1) | ||
| 2. 環境にやさしい洗剤 | (1) | ||
| 3. 廃油せっけん作り(実験実習) | (2) | ||
| (2) くつ下を洗おう(洗濯実習) | … | 2時間 | |
洗濯をするきっかけとなる衣服につく汚れは、いくつかあります。子ども達に学校生活のなかでつく汚れをあげさせると、給食の食べこぼし、書道の墨汁、絵の具などがでてきます。汚れの要因には、外界からの汚れと体内からの汚れがあり、これらを衣服から取り除き見た目と清潔を保つために「洗う=洗濯」が行なわれます。
| a. | アタック | (粉末) | 1.2kg | 合成洗剤 | 花王株式会社 |
| b. | スパーク | (粉末) | 1.2kg | 合成洗剤 | ライオン株式会社 |
| c. | 速効トップ | (液体) | 800mL | 合成洗剤 | ライオン株式会社 |
| d. | ホワイト | (粉末) | 1.5kg | 合成洗剤 | ダイエー株式会社 |
| e. | パーフェクトV | (粉末) | 1.2kg | 合成洗剤 | スマイル株式会社 |
| f. | パックスナチュロン | (粉末) | 1.5kg | せっけん | 太陽油脂株式会社 |
| g. | 洗たく用粉石けん | (粉末) | 3.0kg | せっけん | スマイル株式会社 |
| h. | せっけん | (液体) | 1.2L | 複合せっけん | ミヨシ石けん株式会社 |
| i. | 白い風 | (液体) | 800mL | 複合せっけん | ミヨシ油脂株式会社 |
| j. | マルセル石けん | (固体) | 500g | せっけん | 太陽油脂株式会社 |
| k. | 純せっけん | (固体) | 190g | せっけん | 玉の肌石けん株式会社 |
| l. | 藍マルセル石けん | (固体) | 180g | せっけん | ミヨシ石けん株式会社 |
![]() (1)洗濯用合成洗剤 |
![]() (2)洗濯用複合石けん |
![]() (3)洗濯用石けん |
家で使っているものと同じ洗剤があるか尋ねると「家はアタックだよ」「家で使っているのは確か違ったな」と声が返ってきました。
これらの洗剤は全て衣類を洗濯するための洗剤ですが、3つの種類に大別することができます。そこで、子ども達にどんな3つのグループにわけることができるか考えてもらいました。子ども達がすぐに考えついたのは「粉末」「液体」「固体」の外観での分け方でした。その他にもあると、挙手した子は洗剤のパッケージに書かれている「植物性」「天然」という言葉に注目し、違いを見付けようとしていました。
![]() 【洗剤の品質表示】 |
![]() 【資料プリント(1)】 |
| (1) | 「水では育つが、洗剤液では発芽しない」と予測 | … | 53名 |
| 【理由】 |
・科学と自然は調和しない ・石けんや洗剤は花や草に悪いと思う ・洗濯以外に使うものではないから ・飲めば人間にも有害だから、種も同じ | ||
| (2) | 「3種類どれも発芽し、育つ」と予測 | … | 10名 |
| 【理由】 |
・弱アルカリ性は、水と同じだから3つとも発芽する ・水で薄めれば大丈夫だと思う ・ 直感 | ||
| (3) | 「水と合成洗剤液が発芽する」と予測 | … | 11名 |
| 【理由】 |
・合成洗剤には成分がいろいろ入っているから植物が育つ成分も入っているかもしれないと思う ・水は絶対成長するけど、粉石けん液は育たなさそう ・直感 | ||
| (4) | 「水と粉石けん液が、発芽する」と予測 | … | 37名 |
| 【理由】 |
・粉石けんは植物性だから ・合成洗剤は成分が多くて害がありそうだから ・粉石けんには純石けん分と炭酸塩しか入っていない。塩は海にもともとある成分 | ||
| (5) | 「合成洗剤液と粉石けん液が、発芽する」と予測 | … | 0名 |
| (6) | 「どれも発芽しない」と予測 | … | 0名 |
一週間後の授業で、このつまみ菜がどのようになったかを発表しました。発芽テストの結果発表は、生育状況を提示するとともに、生育の過程を記録した写真をテレビ画面に映し出して比較しました。
| 水 | 粉せっけん液 | 合成洗剤液 | |
|---|---|---|---|
| 3日目 | ![]() |
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| 5日目 | ![]() |
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| 7日目 | ![]() |
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クイズの結果は(4)が正解です。水と粉せっけん液で育てたつまみ菜は、日が経つごとにみるみる葉が増えました。水だけよりもむしろ、粉石けん液のつまみ菜の方が葉の色は鮮やかで元気がよく見えます。一方、合成洗剤液の方は、一週間を過ぎると腐敗が始まりネバネバ糸を引き悪臭がしてきました。合成洗剤の生育の悪さには子ども達も驚いた様子でした。クイズで子ども達が予測した通り「合成洗剤は植物に良くない成分」が入っていることに気がついたようです。そしてこの発芽実験の結果から、洗たく用粉せっけんは合成洗剤よりも環境にやさしい洗剤であることを納得したようです。
このように粉石けん液で植物が生育できた理由は洗剤の主成分にあり、合成洗剤は石油を原料とした多くの化学物質から作られているのに対し、石けんは動植物の油脂が原料に作られていることを、品質表示の「成分」欄に注目させながら知らせました。
![]() 【資料プリント(2)】 |
![]() 「水酸化ナトリウムの扱いは慎重に」 |
![]() 「これで完成! 固まってくるかが楽しみだ」 |
一週間後、子ども達が作った石けんは立派な固形石けんに完成しました。この手作り廃油石けんで自分の汚れたくつ下を手洗い洗濯し、石けんの洗浄力を試してみることにしました。子ども達は口々に「このせっけん、本当に汚れが落ちるの?」と言っていました。「ものすごく、よく落ちるからビックリするよ。」との言葉を疑っていました。洗濯を始める前に、環境にやさしい洗濯の仕方を考えました。いくら環境に良い石けんを使っていても、水の無駄使いをしては環境にやさしい洗濯とは言えません。特にすすぎの時は「ためすすぎ」と「流しすすぎ」とでは、水の必要量に大きな違いがでます。たらいを使い「ためすすぎ」で節水を心掛けるよう進めました。
![]() 「ゴシゴシこすって、きれいになるかな?」 |
![]() 「ワーッ。汚れが落ちてきているよ」 |
以上
